投稿(文、写真) 小島裕子 HP編集 中村一彦
(スペイン語を現地で勉強してみたいなぁ)との思いが高じ、10月24日から12月6日までの約1ヶ月半、スペインのバレンシアに滞在し、スペイン語の語学学校に通う傍ら現地の生活を楽しみました。
ネットで語学学校の手続きしアパートを探し航空券を予約して、さあ出発!
今回バレンシアを選んだ理由はスペインにしては比較的安全な都市で地中海に面し気候が温暖、食べ物が美味しい、などが主な理由でした。
【バレンシアの街】
バレンシアの観光場所はほとんど徒歩圏内。美しい建築物を眺めながら散策し、美術館を巡り、ヨーロッパ最大級の規模を誇るバレンシア中央市場でスペインの食材の豊富さに目を見張り、レトロな切符売り場のある駅(タイルが敷き詰められた天井は一見の価値あり)に寄り旅人たちを眺める。カーブが美しい闘牛場で美しいマタドールの姿を想像し、海に足を延ばして潮風に吹かれ、カフェでくつろぎバルやレストランで美食に舌鼓を打ちワインに酔いしれ・・・・・・
バレンシアはスペイン第三の都市。比較的治安が良く、人々はとても親切。街にはオレンジの並木道があちらこちらにあり、路地に入ると下町のような雰囲気が感じられます。マドリードから引っ越してきた語学学校の先生は「この街の住人はお喋りとおせっかいが過ぎるんだよね」と言っていましたが、確かにバスの中は賑やかで、私も隣り合った地元の(年配の)人によく話しかけられました。みんな私のスペイン語力などお構いなしでペラペラ一方的に喋っていましたが、なんだか楽しく愉快な時間でした。
【語学学校】
語学学校は街の中心にある歴史ある建物。建物の内部は古い壁の一部を残しつつとてもモダンな造りになっていました。
スペインに行く前に学校から送られてきたペーパー試験は受けていたので、初日はレベルチェックのための面接を受け、すぐに私のレベルに適したクラスを指示されました。
私は午後1時から6時までの3クラスのコースを選びました。1時間のプライベートレッスンと1時間40分の授業が2コマ。
私のクラスはヨーロッパの学生4人、アジアが3人でした。驚いたのは誰も辞書らしきものを持って来ていない。スマホでピッピと調べている。今ってそうなの・・?ちょっと浦島太郎気分でした。どのクラスも学生は7~8人とアットホームな雰囲気で、先生たちの教え方も熱心で丁寧で、学生一人一人に目を配ってくれていることが分かりました。
プライベートレッスンでは先生が私に合ったプログラムを考えてくれ、一時間があっという間に過ぎてしまう楽しいレッスンでした。
【日々の生活】
アパートは学校から徒歩5分のところにあり通学に便利でした。小さなベランダのついた住み心地の良いアパートで、時々大家さんが来て困っていることはないかと気にかけてくれました。
近くにバレンシア中央市場があったので食料はほぼそこで調達。新鮮な野菜や魚介類、豊富なお惣菜類、生ハムなどなど食材には困りませんでした。とにかく中が広くお店は300軒以上あるので、どこに何があるかを把握するだけでも時間がかかり、最初のころはよく迷いました。
授業は午後からだったので午前中を予習復習に充て、ランチは家の近所や学校の近くの居心地の良いカフェでとりました。行きつけのカフェが4軒でき、1軒のカフェのお姉さんとは特に親しくなり、私がスペイン語を間違えると明るく訂正してくれました。
クラスが終わると午後6時。家にまっすぐ帰りにくい時間です(笑)。クラスの仲間や学校で知り合った友達とはよくバルやレストランに行きスペイン料理やワインを楽しみました。不思議なもので、年齢は関係なく食いしん坊には食いしん坊が寄ってくるようです。みんなそれぞれお気に入りのお店があり、誘い合って食事を楽しみました。
12月に入ると街は一斉にクリスマス仕様に。12月1日には広場のクリスマスツリーの点灯式があり私もクラスの仲間と見に行きました。花火がバンバン上がり、そこに集まった人たちと共に『さあ、クリスマスシーズンの始まりだ!』という高揚感を味わいました。
帰国が近づくと、大家さんがお別れ会を兼ねたクリスマスパーティーに招待してくれ、学校の仲間もお別れ会を開いてくれました。
バレンシアでの一ヶ月半は「楽しい経験」としか言いようがなく、あっという間に過ぎてゆき、沢山の思い出を抱えて街に別れを告げました。